9月8日、私を訪ねに東京から遊びに来ていた友人が、黒島でシュノーケル中の事故で亡くなりました。
毎年友人8名くらいで遊びに来てくれていて、私もいつも楽しみにしていました。今年もたくさん遊ぶぞ!と思っていた時の突然の事故でした。
その日、私も一緒に黒島に行く予定でしたが、数日前に怪我をしてしまったので、一緒に行くことを断念。ほとんどの友人が黒島へ行ったことがあり、ダイビングのライセンスも持っていたので、海のこともシュノーケルのこともわかっているだろう、私が行かなくても特に問題ないだろうと思い、夜の食事の約束をして、黒島行きのフェリーを見送りました。
家で休んでいると、黒島へ行った友人から電話がかかってきました。
友人一人が、溺れて、息もしていないし、心臓も動いていないというのです。
『今からヘリで石垣に行くから、先に病院に行ってて!』
電話の向こうからは、友人たちが、その友人の名前を必死で叫んでいる声が聞こえました。
八重山病院に運ばれてきた友人は、青白く、目を閉じ、結局黒島で海から引きあげられた時から、一度も脈がふれることもなく、呼吸が戻ることもなく、そのまま帰らぬ人となりました。
島に住んで六年、いつも海で遊んでいる私は、海の素晴らしさも怖さも十分知っているつもりでした。大好きな八重山の海で大切な友達の命を無駄にしてしまった・・・あの時自分が一緒に行っていたらどうだっただろうか・・・後悔の毎日です。
事故の二日後に、亡くなった友人のお母さんと、黒島を訪ねました。
黒島の方々には全力で救助にあたっていただき、心から感謝しています。また事故を起こしたことにより、黒島のマイナスイメージを作ってしまったことを大変申し訳なく思います。
今年は黒島での水難事故が多く、島の人たちは事故防止のために、対策をねって活動している矢先のことでした。
黒島の方からその話しを聞き、私たちに何かできることはないだろうかと友人達と話し合い、黒島の事故防止に役立ててほしいと、東京での告別式で募金を募りました。
当初、AED購入も考えましたが、事故が起こった時に使われるものではなく、事故防止のために役立つ何かをと、黒島の方に相談させていただき、ライフジャケットを寄付することになりました。
黒島にあるウミガメ研究所の方が、ライフジャケットの無料貸し出しを引き受けてくださり、今年中には貸し出しを始めることができそうです。ウミガメ研究所の方をはじめ、黒島の関係者の方々には本当に感謝しています。
八重山毎日新聞の記事です。
近年、シュノーケルは海を楽しむ手軽なものとして定着してきていますが、シュノーケルの正しい使い方、ライフジャケットの着用、二人一組(バディ)で行動するなど、きちんとした知識がないと、とても危険で重大な事故につながります。
シュノーケルをする方、これからしようとしている方、私のように内地からの友人にシュノーケルさせる方、もう一度、正しい使い方と安全のための知識を確認していただき、二度とこのような事故がおこらないよう、私は願います。yukari